もし、なにもしなくていい時間を与えられたら、何をしたいだろう?
地の果てまで眠る、、ただただ歩く、、その人だけの特別な過ごし方。
”千年オリーブテラス for your wellness” は、瀬戸内の穏やかな海を望む小豆島で、オリーブで心と体がととのうウェルネスガーデン。
”The STAY”ではオリーブのある暮らしに泊まる体験ができる。
千年オリーブが導く、はじまりの場所で
美しくアーチを描くエントランスが、私たちを迎えてくれた。
4つのヴィラの中でも「tou」は、今まで体験したことがないことばかり。
一歩外に出れば、開放感いっぱいのお風呂や、ジブリの世界を連想させるサウナ。
瀬戸内海を眺めながら、こんな体験ができる場所はないんじゃないかと思う。
木の香りに包まれながら、自然のすべてが、体をじんわりと包んでくれる気がしたサウナ。
どこまでも、どこまでも広がる瀬戸内の海がそばにある。
こんなにも絶景をまるごと味わいながら、人生で眠る経験をするとは思わなかった。
カーテンのない空間に最初は戸惑ったけど、不思議なもので気にならなくなってくる。
五感が研ぎ澄まれていくと、外側の世界にあるものより自分の内側が何より大切だと気づかされる。
誰かと楽しい時間を過ごしていても、その感覚の大切さはきっと同じなんだろうな。
夕食には、小豆島の知恵が詰まった「わりご弁当」をいただいた。
重ねて持ち運べるように「割子(わりご)」と呼ばれる伝統的な弁当は
江戸時代から続く農村歌舞伎を見て食べながら、観劇する風習があったそう。
美しくて、小豆島の恵みが詰まっている。
メニューは、季節によって変わるけど、いただいたものは「二十四の瞳」で知られる壺井栄さんの
作品にまつわる料理として小豆島の創作料理「暦」さんがアレンジされたもの。
私たちはオリーブの恵みが入った小豆島ビールにも心をギュッと掴まれながら、ただ満ちた時間を過ごした。
朝目覚めると、窓の外は淡い霧に包まれていたけど
少しずつ空が、やがて海の向こうから太陽が顔を見せてくれた。
刻々と昇る太陽の中、”千年オリーブテラス”のオーディオガイドを聴いてみる。
例えば生産者さんの話を聞くと、よりその野菜が美味しく感じるように
この物語を知ることで、この場所が自分にとってあたたかな存在になっていく。
昨日エントランスで「Mindful Eating」に惹かれて持ってきた一粒の飴を思い出す。
訪れた人は一つ持ち帰ることができる。
オリーブが練り込まれたこの飴を舐めることだけに集中してみると、自分の内側と優しく繋がっていくのがわかった。
もし、何もしなくていい時間を与えられたら、あなたはどう答えるだろうか。
日常では忘れてしまう、かけがけのない「問い」と向き合うことができる「tou」。
私はやっぱり、旅がしたい。それがこの旅を通して見つけた、私らしい答えだと思う。
⚫︎千年オリーブテラス

2025/08/03 07:22