「Time is money」「時は金なり」そして最近は「タイムパフォーマンス」という言葉をよく耳にする。私はタイムパフォーマンスという考え方に、どこか引っかかりを感じていた。
そんなことをいう私もタイムパフォーマンス重視で、動画は1.75倍速で見ることもあるし、AIが要約した情報も見るし、時短系の調理家電も使う。でも、社会のありとあらゆるものをタイムパフォーマンスで評価し、効率的でないものを切り捨てるような世の中になってきていることに恐怖を感じる瞬間もある。
~コンデジしばり!のおさそい~
そういえば写真ってさ…
写真を趣味にしていると「これはまた一年後にリベンジだな」という瞬間に何度も出会う。
目当ての花が咲くのは一年後。
この祭りがあるのは来年。
次の月食は、何年も先。
世の中には「時短できるものはいいものだ」という空気が、いつの間にか当たり前のように漂っている。けれども、写真の世界ではそれは通用しない。桜を早く撮りたいからといって、夏に咲かせることはできないし、ゲームのように待つ時間をスキップすることもできない。ただひたすら、その時を待つのみ。
写真を撮るという行為は、自分の力ではどうにもならないことを引き受けることなのではないか。季節や天候や時間に主導権を渡し、それでもその場に立ち会うこと。
私は最近、そう思うようになった。
camellで出会う人たちは、総じて穏やかだ。
それはきっと、自然や時間に主導権を渡すことに慣れていて、待つことや思い通りにならないことを知っている人が多いからだと思う。
~農家さんが作った近所のひまわり畑~
フォトジェニック故にたくさんの人が詰めかけて苦情が殺到したので、おそらくもう開催されないだろう。「また来年」と思っても、次はないこともある。
~佐倉(千葉県)のかき氷のおさそい~
アイスは通年派の私でもかき氷を一日に何個も食べることは夏でないと無理。これも「またね。また会おうね」の被写体。
~コンデジしばり!のおさそい~
来年はこの木はもっと伸びているわけで、そうすると全く同じ木とは二度と出会えないのかもしれない。
自分で体験することをおろそかにしない
インターネットが身近になり、誰かの体験記を簡単に読めるようになった。その結果、体験を「知る」ことと「した」ことの境界が、曖昧になっている気がする。
読んだだけなのに、行った気になる。
見ただけなのに、わかったつもりになる。
けれども、実際に足を運び、待ち、寒さや暑さを引き受け、失敗する体験は、どんなに情報を集めても代替できない。
行ってみたらいつのまにか閉鎖されていた。工事中だった。そんなことは今年何度もあった。
写真を撮るプロセスは、それを否応なく突きつけてくる。
でも、行った先が工事中だったからこそ出会えた風景があるし、行ってみたらインターネットに書いていない穴場スポットを見つけることだってある。そして仲間がいれば失敗だって一緒に笑える。
~印西(千葉県)アンブレラスカイのおさそい~
炎天下の中、水分補給をしながら1時間弱屋外で撮影していたが、帰宅直前に具合が悪くなり結局その後、1日寝こんだ。確実に熱中症だった。カメラを持つと写真以外の感覚が鈍くなることに気づく。大失敗すぎるが、これも経験。
~純喫茶風フルーツサンド作りのおさそい~
誰も作ったことがないのに、全員で果敢に挑戦した。信じられないくらいクリームを盛り盛りにして、これでちょうどよかった。被写体になったこの1つのフルーツサンド以外は物撮りもほとんどせず、みんなでお腹がはち切れるまで食べた。費用対効果のコストパフォーマンスのことだけを考えると効率が悪すぎる 笑 (だけどとっても楽しかった!)
~コンデジしばり!のおさそい~
@イチ さんオススメの神社の参道は改装中でフェンスだらけだったが、見上げたらビルを取り壊した後の空がぽっかりと見えてこれはこれで良かった。
~戸田ボートレース場のおさそい~
1日1500枚以上撮っても、ほとんどブレブレ。水面しか映っていないこともある。写真ってなんて非効率な趣味なんだろう 笑 だけど、夢中になってシャッターを切る時間って、昔セミ取りをかご一杯になるまで採り続けたあの瞬間のトキメキと似ている。
タイムパフォーマンスでは評価できない時間がある。
そして私は、その「無駄に見える時間」にこそ、人間が古代から大事にしてきた趣き、「あそび」の楽しさが宿っているように感じている。
世の中のどこにも出せないような「失敗」と思える写真にだって意味はある。
自分の力ではどうにもならないことを引き受けて付き合おうとすることを学んだ2025年だった。
おまけ <おぼろげな記憶で振り返る2025>
昨日の晩ご飯すら覚えていない記憶があやふやな私なので、おぼろげな写真で振り返ってみる。(上記には入らなかった写真のコーナーです📷)
水辺のマジックアワーはモネみたいな色で息を飲んだな。
マジックアワーになると何回もカメラを持って自転車で走り出したな。
自分探しをするときは森を歩くに限る。何回も森に行ったな。
ボートレース場の西日ってキラキラだな。何回も特殊フィルターを探しに中古カメラショップに行ったな。
なんだか2025年って楽しかったな。間違いない。


